アードベック10年
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スモーキーといえばこのウイスキー、アードベック10年をご紹介します。
概要
世界的に有名なアードベック10年ですが、1815年に蒸溜所を建設してから幾度もの閉鎖の危機を乗り越えた後、大人気スモーキーウイスキーとして現在も愛されています。
その独特で奥深い味わいは一体どのように作られているのか,この記事ではそんなアードベックの製造過程を3つのこだわりポイントに分けて簡単に解説していきます。
早速ですがその3つのこだわりポイントは下記の通りです。
- キルン(乾燥塔)
- ノンチルフィルタード(常温ろ過)
- ピューリファイヤー(精留器)
単語だけ見ても正直よくわからないですよね、、、(単語だけピンとくる人はかなりのウイスキー通だと思います。)
それぞれ概要とどんな効果をもたらしているのか詳しく見ていきましょう!
キルン
まず大前提として知っておいてほしいのは
ということです。
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ではアードベックのスモーキーさはどのようにしてうまれるのか?
その秘密がキルンなんです。
キルンは、ウイスキーを作るときの大麦を乾燥させる工程で使われます。
このキルン呼ばれる建物、内部は窯のようになっていて最下層にある炉で燃料を焚く構造になっています。
キルンには床が網目状になっている培乾床(ばいかんしょう)と呼ばれる場所がありそこに大麦を広げ,炉から出る熱風で大麦を乾かす仕組みになっています。
そして実はキルンを乾燥に使うという事自体は他のウイスキーと変わらないのですが、アードベックはキルンの炉で使う燃料が他と異なっていて、その燃料の香りが独特なスモーキーさのもととなっています。
気になる違いですが、一般的にキルンの燃料には無煙炭や石炭を使用しますがアードベックではこの燃料にピート(泥炭・草炭)と呼ばれる燃料を使用します。
ピート(泥炭・草炭)とは?
ピートを燃料として使用したいときは一度乾燥させる必要があります。
![イメージ画像](/img/NgWRSpzi/2st.webp)
スコットランドでは地層にピートが含まれているピート層が豊富にあるため、昔からポピュラーな燃料として使われてきたようです。
このピートは燃やすと独特な香りを出すことで有名で、その香りはピートが採掘される産地によって様々です。
![イメージ画像](/img/NgWRSpzi/1st.webp)
ちなみにピートで香り付けされたモルト(麦芽)はピートテッドモルトといわれ、スモーキー系のウイスキーには欠かせない要素となっています。
ノンチルフィルタード
通常ウイスキーは出荷前に冷却ろ過(チルフィルダード)という作業を行います。
ですがアードベックではこの冷却ろ過はせず、常温の状態でろ過をします。
これをノンチルフィルダードといいます。
![チュンすけ](./xxxdeta-box/xxxOLD/0004.png)
なんでノンチルフィルダードするの?
チルフィルダードとノンチルフィルダードの違い
現代のほとんどのウイスキーは見た目が悪くなるのを防ぐためにチルフィルダードをしています。
ですが実はこの沈殿物には旨味成分が含まれていて、チルフィルダードをすると旨味成分までろ過してしまうというデメリットがあるのです。
そこでアードベックは見た目の良さよりできる限り旨味を残すことに重きをおき、ノンチルフィルタードを採用したということです。
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沈殿物(おり)まで楽しんでくれ!
ピューリファイヤー
ピューリファイヤーって単語を知っている人は正直ほとんどいないと思います。
簡単にこのピューリファイヤーがなんなのか完結に説明すると下記の通りです。
ちなみにピューリファイヤーは現在ほとんど使われておらず、使われるウイスキー自体がかなり希少で世界中さがしても数種類しかありません。
ここで疑問が生まれます。
![イメージ画像](/img/NgWRSpzi/4st.webp)
なぜピューリファイヤーを使うことでウイスキーが軽やかな仕上がりになるのか?
正直ちょっと複雑でしたが、自分なりにまとめてみたので参考程度にどうぞ。
ピューリファイヤーの仕組み
通常気化したアルコールの中にはざまざまな不純物が含まれていて、その不純物の割合が高いと蒸留後のお酒に付く香りや風味が強くなります。
ピューリファイヤーは気化したアルコール成分から選択的に重いアルコール成分を液化させ、再度蒸留窯に戻すのが役割です。
なので理論上は最終的に液化されるお酒は軽いアルコール成分だけで構成されたものになります。
この選択的にアルコールを抽出する役割以外にも、蒸留成分の温度調整など様々な効果があるようなのですが長くなってしまうので今回は割愛します。
ちなみに余談ではありますが実際に含まれる成分が軽くなっているかどうかは科学的には検証されていないようです。
![ペンタ](./xxxdeta-box/xxxOLD/0001.png)
蒸留所での長年の知識と経験によるもののようですね!
細かい仕組みについて知りたい方は下記リンクからどうぞ。
商品ステータス
飲んでみた感想
テイスティングノートに関しては全て自分の感じたことをそのまま載せています!
何事もそうですが人によって感じ方が違うのは当然のことです。
参考程度で見て頂ければと思っています!
『読者の方でこんなテイスティングノートもあるよ!』みたいなものがありましたらお問い合わせフォームにてお知らせください!
香り
- 遠くからでも感じることのできるピート香
- 洋梨
- ビターチョコ
- わずかにレーズン
味
- 燻製のようなくせのあるスモーキーさ
- ベーコンのような塩っけ
- モルト由来の甘み
- チーズのような熟成感
アフター
- ベーコンを食べた後のような余韻
- パンチのあるスモーキーさが長く続く
おすすめの飲み方
この価格帯の個性あるウイスキーだとストレートでしょ?って方が結構いるかもしれませんがボク自身色々試してみました。
今回はためした中でも特に飲んでて楽しくて美味しかった飲み方をご紹介します。
ロック
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![ペンタ](./xxxdeta-box/xxxOLD/0001.png)
アードベックはロックにするとスパイシーさが出るんですね!
加水とともに香りはフローラルでまろやかに、味わいは甘さが前に出てくるので飲んでてとても楽しいロックになります。
ストレートより飲みやすくなりサラミやチーズなど熟成されたおつまみが欲しくなります。
ハイボール
アードベックでハイボールを作るときはロックグラスで1対1くらいの濃いめで飲むと美味しかったです。
ちょっと濃い目のハイボールですがアードベックの良さが引き立ちとても美味しかったです。
ハイボールの隠し味としても活躍できる
普段から本格的なスモーキーをたのしみたいウイスキー好きの人は結構いると思いますが、価格面の問題からこのクラスのウイスキーをハイボールで楽しみ続けるのはちょっと無理があるかもしれません。
そこで普段よく飲んでいるハイボールにアードベックをフロートして飲んでみてください。
スモーキーさが足され個人的には全然ありだなと思いました!
まとめ
今回はアードベック10年の紹介でした。
アイラ系のウイスキーの中でもアードベックは熱烈的なファンがいるのと、この記事では紹介しませんでしたが様々なシリーズがあるのでハマってしまったら最後、抜け出すことはできません。
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今まで紹介してきた中で最上級にくせがあるウイスキーなので万人ウケではないものの、人生で一度は味わってほしいなと個人的には思うので勇気があるかたはぜひ試してみてください!
きっと今まで飲んできたウイスキーとは比べ物にならないくらいパンチがあるのでぴっくりしますよ!
コメント
パンチの効いたスモーキーさを楽しむためにまずはストレートで飲んでほしいです!
さすが10年ものと言うこともあり、アルコールの角は立っておらずじっくりとウイスキーを味わうことができます。
アードベックはとてもスモーキーなので飲むときはチェイサーとして常温の水も一緒に飲むようにすると良いかもしれません。
チェイサーを途中挟むことでアードベック感をリセットしながらアードベック本来の味や香りを探してみてください。